【怖い話】学校裏のメッセージ

  

私の名前はジロギン。

 

あれは、私が小学校2年生だった時のことです。

理科の授業で、学校の周りに生えている草木を観察する時間があったんですね。

クラス全員で、先生のウンチクを聞きながら、学校を1周するという感じの授業でした。

 

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少し話がそれますが、私の通っていた小学校は、東京都のとある区内にある学校で、区内では一番児童の数が少ない学校だったんです。

1クラス20人ほどで、各学年2クラスずつしかありませんでした。

学校全体だと、児童は240人ほどということになります。

 

人数が少なかったためか、学校の行事のほとんどが全校児童参加型イベント。

学年が違っても、大体の人の顔と名前くらいは知っているような学校でした。

 

だから、私と同じ苗字の人が学校内にいないことも知っていたのです。

 

 

話を戻します。

草木を観察しながら、学校の裏まできた時のこと。

同じクラスの男子が、紙切れを見つけたんですね。

 

その紙にはこう書いてあったんです。

 

『〇〇(私の苗字)死ね』

 

 当時の私は、誰かとケンカしていたとか、いじめの張本人だったとかそんなこともなく、どちらかというと陰キャラで、クラスメイトとの交流も少なかった方です。

 

誰かに恨まれるようなことはしていなかったと思うのですが・・・

誰かから「死ね」とメモを書かれ、学校の裏に落としておく程度には、恨みを買ってしまっていたようです。

 

 

しょせんは子供のいたずら。気にしなければそれまでです。

しかし、人数が少なく、顔見知りが多い学校だったからこそ、幼かった私は「誰かに狙われているかもしれない」という恐怖心を感じました。

 

 

これはガチの話です。

それでは、おやすみなさい。

 

【怖い話】危険な罠

 

私の名前はジロギン。

 

18年くらい前になりますかね。私が小学2年生だった時のお話です。

 

私の家は両親が共働きでして、夜になるまで帰ってきませんでした。

普段、私は学校に行っていましたし、そのあとは友達と遊んでいたので、親が家にいるのもいないのも関係のない状態。

でも、夏休みになるとそうはいきません。学校は休みになるので、私は1日中家にいることになります。

 

親としては、子供を一人で家に置いておくのは怖いことです。

怪我をしたり、悪さをして事故を起こすかもしれません。

 

そんな親の気持ちをわかってくれたのか、私と同じクラスの「Aくん」のお母さんが、夏休みの間、Aくんの家で遊んでいいよと声をかけてくれました。

Aくんとは仲が良く、何度か家に遊びに行ったことがあったので、親も安心して、私を預けることができたようです。

 

私はずっとマンション暮らし。一方でAくんの家は2階建ての広い一軒家。

一軒家は私の憧れだったので、私はAくんの家に行くだけでワクワクしていたのを覚えています。

 

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夏休みの入って、Aくんの家に通い始めてから3〜4日が経ったある日のこと。

Aくんのお母さんが、お昼ご飯の食材を買いに出かけ、私とAくんだけの時間がありました。

 

Aくんは私に

「家の中でかくれんぼしよう!」

と言ってきたのです。

 

広いAくんの家でのかくれんぼ。まるで映画「ホームアローン」の世界のようでした。

もちろん私は、「やろう!」と即答。

まずはAくんが鬼になってスタートしました。

 

Aくんの家には隠れる場所がたくさんありました。が、私はベタですが、和室?のようなところの押入れの中に隠れることに。

ふすまを開けると、押入れは2段になっており、上の段は布団でいっぱい。下の段にはスペースがあったので、下の段に隠れてふすまを閉めました。

 

 

息を潜めて隠れていると、何度かAくんが押入れの前を走りながら通る気配がしました。でも、なかなか見つけられません。

クラスでもどちらかというと陰キャラだった私。存在感を消すのは大得意でしたので、かくれんぼにも自信がありました。

 

その時、走り回っていたAくんの足音が押入れの前で止まりました。

「バレたか!?」

と、ヒヤヒヤした私でしたが、結局それから5分くらいは見つからず。

 

「もうわかんないよ〜!どこ〜!?」

 

Aくんがギブアップする声が聞こえました。

私は、Aくんの前で「どうも、かくれんぼのプロです」みたいなドヤ顔をしてやろうと、ふすまを開けたのです。

 

その時、私の顔のそばを何かが通り、ストンッと床に落ちるのを感じました。

確かめてみるとそれは、包丁でした。

 

 

その日私は、すぐにAくんの家から帰りました。

そのあともAくんの家には行きましたが、その日以来、この危険な罠が仕掛けられたことはなく、Aくんもそのご家族も仲良くしてくれました。

 

今となっては、あれは「子供同士のいたずら」だったのだと考えています。

 

 

それでは、おやすみなさい。

 

【怖い話】デリバリーピザ

 

 

私の名前はジロギン。

 

年に1度の誕生日は、何歳になっても楽しいものですね。

「おめでとう」と言ってもらえたり、誕生日プレセントをもらえたり。

 

誕生日パーティでは何を食べることが多いでしょうか。

お寿司?ケーキ?ステーキ?

私が小さい頃、家では「ピザ」を食べることが多かったです。

デリバリーのピザを、父と母が注文していたのを思い出します。

 

特別な日だけ食べられるピザ。家族の幸せな輪のように丸いピザ。

 

しかし、誰が作ったかもわからないピザが、必ずしも幸せを運んでくれるのでしょうか?

 

今回は、1枚のデリバリーピザを頼んだ、ある家族のお話。

 

 

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東京都内某所にあるマンション。その5階に住むある一家。

 

Aさん(42歳)は、妻(40歳)と息子(7歳)の3人家族を支える大黒柱。

 

会社の飲み会があるはずの金曜日の夜でしたが、この日は会社終わりですぐ家に帰ってきました。

なぜなら、息子の7歳の誕生日だったからです。

 

 

Aさん

「ハッピバースデートゥーユー♪」

 

「ハッピバースデートゥーユー♪」

 

Aさん・妻

「ハッピバースデーディア 〇〇(息子の名前)〜♪ ハッピバースデートゥーユー♪」

 

息子はケーキに刺さったろうそくの火を吹き消しました。

 

 

Aさん

「おめでとう〜!よし、じゃあお母さんが作ってくれたご飯食べるか!」

 

息子

「うん!お腹すいた!」

 

Aさん

「・・・でも、ピザがまだ届いてないな。7時には到着するって言ってたのに、もう30分も過ぎてるぞ」

 

「そうね・・・先にケーキとか食べ始めちゃいましょうか。そのうち届くでしょ」

 

Aさん

「そうだな。ったくよぉ、せっかくの誕生日だってのに、配達のやつは何やってんだ?」



それからさらに1時間半が経った夜9時。

「ピンポーン」とインターホンがなりました。

 

Aさんが玄関に向かう間も、インターホンの音は鳴り続く。

響き渡るインターホンの音は、Aさんのいら立ちをどんどん増やしていきました。

Aさんの怒りは、玄関の扉を開けた瞬間、ピザの配達員を怒鳴りたい気持ちにまで膨れ上がっていたのです。

 

  

配達の男

「す、すみません!遅れまして!『ピッツァーナ』です!ピザのお届けに参り」

 

Aさん

「おせぇんだよテメー!7時に来るっつったよな?今何時だ?時計読めるか?」

 

 

配達員は、身長160cmちょっとの小柄でやせ型の男。眉毛はへの字になり、おどおどしている。見るからに気が弱そう。

右の頬に5cmくらいの切り傷があったのが少し気になりましたが、Aさんとしては、怒りをぶつけやすいタイプの男でした。

 

 

配達の男

「すみません・・・お届けの時間に間に合うよう店を出たのですが、道が混んでおりまして、あの・・・」

 

Aさん

「テメーの店は4丁目だよな?うちは2丁目だ。歩いてでも20分で着けるわ。テメーあれか?4丁目から2丁目まで埼玉県でも経由してきたのかよ?ああ?」

 

配達の男

「すみません・・・配達予定時間は電話対応の者が感覚で言った時間でして、実際は遅れることもあるもので・・・」

 

Aさん

「お前いくつ?30そこそこか?大学生のバイトじゃあるまいし、社会人なら報連相くらいちゃんとしとけや!」

 

配達の男

「すみません・・・あの、ピザのお代は結構です・・・冷めてしまってるかもしれませんが、レンジなどで温めれば美味しくいただけます」

 

Aさん

「お前に代金取らないって決める権利あんの?後で店から取り立ての連絡来ても絶対払わねぇからな!さっさと帰れこのボケ!」

 

配達の男

「すみませ」

 

 

配達の男が謝り切る前に、Aさんは扉をバタンッと強めに閉めました。

男の言った通り、ピザは温めれば問題なく、美味しく食べられました。

 

ただ、Aさんが配達の男に怒鳴り散らしたのは家族にも聞こえていたでしょうし、不快な思いをさせたかもしれません。

息子の誕生日パーティは大成功でしたが、Aさんとしては、少し気がかりな夜になってしまいました。



翌朝7時

Aさんは家族の中で一番に目を覚ましました。

 

息子は0時近くまで遊んでいたから、しばらくは起きてこないでしょう。

妻は息子が寝た後に、食器の片付けをしてから寝ていました。せっかくの休日、ゆっくり寝かせてあげたいところ。



Aさんはリビングのテレビをつけました。朝のニュース番組が放送されていました。

 

アナウンサーの女

「続いてのニュースです。昨夜未明、東京都内で3人を誘拐・殺害した容疑者が逮捕されました。容疑者の名前は〇〇 〇〇 31歳男性。職業はフリーター・・・」

 

Aさん

「こいつ・・・昨日の・・・」

 

 

テレビで容疑者と報道されている男の顔写真は、昨夜Aさんが怒鳴りつけたピザの配達員と同じだったのです。

右ほほに傷が、昨夜の配達員と全く同じ位置にありました。

 

Aさんは背筋に寒気を感じました。

自分が昨日怒りをぶつけた相手は連続殺人犯・・・

もしかしたらAさんも、逆上した男に殺されていたかもしれない・・・

さらには家族にまで被害が及んでいたかもしれない・・・

 

 

Aさん

「おいおいマジか・・・でも、不幸中の幸いだな。殺されずに済んだし、こいつも逮捕されたし」

 

アナウンサーの女

「〇〇容疑者は殺害した3人について、いずれも出会い系サイトで知り合った女性と供述。

3人の遺体については『自宅に置いておき、少しずつ解体。アルバイト先で作るピザの中に混入し、隠滅しようとしていた』と話しているとのこと。

ピザは3日ほど前から〇〇容疑者の手によって、一般家庭などに配達されており・・・」



Aさんが安心するのは早かったのです。

 

ピザの配達時間が2時間も遅れたのは、配達の男が自宅で死体を切り刻んでピザに入れていたから・・・?

 

だとしたら昨夜、Aさんや妻、息子が食べたピザの中には・・・

 

  

それでは、おやすみなさい。

 

ブログ『夜ふかしのおはなし』について

 

このブログについて

『夜ふかしのおはなし』は、「あなたの身近で起こりそうな不思議な話・怖い話」を更新しているブログです。

どの話も目安として3〜5分ほどで読める文量で書いています。

 

運営主のジロギンによる創作話と、本当に起きた出来事、身近な人から聞いた話が入り混じっています。

 

創作か実話かは、お読みになるあなたのご判断にお任せいたします。

  

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眠れない夜は、怖い話を読むのがおすすめです。

怖くなってすぐに目を閉じたくなるか、もっと眠れなくなりますので・・・

  

人間の怖い話が多い

『夜ふかしのおはなし』で紹介する話は、人間の恐怖をテーマにしたものが多いです。

幽霊の話は少なめです。

 

理由は2つ。

まず、運営主のジロギンには霊感などはなく、現実に幽霊を見た事はほとんどありません。

見たとしても「気のせいだろ」くらいに割り切れたケースしかなく、幽霊による怖い体験は数少ないのです。

 

もう1つは、個人的には幽霊以上に人間の方が怖いと思っていることです。

人間的な怖い出来事は、それなりに体験しています。

 

人間による怖い話を読みたい方の方が、お楽しみいただけるかもしれません。

 

運営主・ジロギンについて

運営主・ジロギンはごく普通の人間です。

霊感はありませんし、UFOを見たこともない、未確認生物と出くわしたこともありません。

 

ただ、心のどこかでいつも「人間とは怖いものではないか?」という疑念を抱きながら生きています。

その疑念をもとに、『夜ふかしのおはなし』の話を考えています。

 

文章を書くことと、物語を考えることが好きです。

それから、怪談はほぼ毎日聞いています。

 

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